こんにちは。庭と暮らす、日々のこと、運営者の「ゆう」です。
ガーデニングやインテリア雑誌で見かける、使い込まれた風合いがおしゃれなブリキのじょうろ。
お庭やベランダに一つあるだけで、ぐっと雰囲気が良くなりますよね。
でも、園芸店や雑貨屋さんで本物を探すと、数千円から高いものでは1万円近くすることもあり、「たかが水やりの道具にそこまでは…」と躊躇してしまうのが本音ではないでしょうか。
そこで私たちが頼りにするのが、庶民の味方である100円ショップです。
「ダイソーやセリアなら、似たようなものが安く手に入るかも?」と期待して足を運ぶ方も多いと思います。
しかし、実際に売り場を見て回ると、並んでいるのはカラフルなプラスチック製品ばかりで、理想のアンティークなじょうろが見当たらない、という経験をされた方も少なくないはずです。
実は、100均にはそれぞれ「得意な分野」があり、その特徴を理解することで、理想のアイテムに近づくための近道が見えてきます。
この記事では、各ショップの在庫事情から、ないものを自分の手で作り出すリメイク術まで、私の経験を交えて詳しくご紹介します。
- ダイソーやセリア、ワッツなどの100円ショップ各社におけるじょうろの販売実態と特徴
- 実用派におすすめのワッツのアイデア商品と、プラスチック製じょうろが選ばれる理由
- セリアの雑貨を使った、インテリアとして映えるおしゃれなディスプレイの実例
- プラスチック製品や空き缶を、本物のアンティークブリキのように変身させる具体的な塗装リメイクの手順
100均にブリキじょうろはある?

「100均に行けば、きっと何でも安く揃うはず」。私たちはついそう期待してしまいますが、こと「ブリキのじょうろ」に関しては、少し事情が複雑です。在庫がないわけではありませんが、私たちが想像する「実用的で、大きくて、おしゃれな金属製じょうろ」が110円で売られていることは、まずありません。では、各社はどのような戦略で商品を展開しているのでしょうか。ダイソー、セリア、ワッツの3大ショップを実際に調査し、その傾向と対策をまとめてみました。
セリアのアンティーク商品は人気
おしゃれな雑貨やインテリア小物を探すなら、やはりセリア(Seria)の右に出るものはありません。セリアの園芸コーナーやインテリアコーナーに足を運ぶと、手のひらに乗るような可愛らしいサイズのブリキじょうろや、アンティーク加工が施されたブリキ風ポットを見つけることができます。
セリア商品の最大の特徴は、「実用品」ではなく「インテリア雑貨」として特化している点にあります。これらの商品は、水を入れて植物に撒くという本来の用途よりも、「飾ること」を主眼に置いて作られています。そのため、容量は非常に小さく、本格的な庭木への水やりには不向きですが、その分デザイン性は抜群です。フレンチカントリーを思わせるシャビーなホワイト塗装や、英字新聞のようなプリント、あるいは最初から少し錆びたようなエイジング加工が施されているものまであり、そのまま置くだけで絵になるクオリティの高さには驚かされます。
私の活用法としては、窓辺のちょっとしたスペースにドライフラワーを挿して飾ったり、フェイクグリーン(造花)を入れてトイレの棚に置いたりと、水を使わないディスプレイとして楽しむことが多いですね。もし「水やり道具」として探しているなら少し期待外れかもしれませんが、「お部屋のアクセントになる雑貨」を探しているなら、セリアは間違いなく宝の山です。また、最近ではミニチュアのガーデンツールなども充実しているので、それらと組み合わせて小さな世界観を作るのも楽しいですよ。
ダイソーはDIY素材として優秀
店舗数と圧倒的な商品数を誇るダイソー(DAISO)ですが、こちらでも残念ながら「実用的なサイズの金属製ブリキじょうろ」を100円(税込110円)で見つけるのは至難の業です。金属製品は原価が高いため、大きなサイズになればなるほど、100円での提供は難しくなるからです。
しかし、だからといってダイソーに行く価値がないわけではありません。むしろ逆です。ダイソーは私たちDIY好きにとって、「最高の素材屋さん」なのです。ダイソーの園芸コーナーを見てみると、装飾の一切ない、非常にシンプルな形状のプラスチック製じょうろや水差しが豊富に揃っています。一見すると「ただの安っぽいプラスチック」に見えるかもしれませんが、これこそがリメイクの素材として最適な「キャンバス」になります。
余計な模様や凹凸がない商品は、塗装がしやすく、自分好みのテイストに仕上げるのにうってつけです。また、ダイソーは近年「Standard Products」や「THREEPPY」といった300円〜500円を中心とした高価格帯ブランドも展開しており、そちらではより本格的な金属製品や、デザイン性の高いガーデニング用品が扱われていることもあります。「100円」という枠にこだわらなければ、そういった姉妹店を覗いてみるのも一つの手ですが、やはり100円ショップの醍醐味は「工夫して高見えさせること」にあると私は思っています。シンプルなプラスチックじょうろをカゴに入れ、その足で塗料コーナーへ向かうのが、ダイソーでの正しい立ち回り方と言えるでしょう。
ワッツの実用的な園芸用品
ワッツ(Watts)は、おしゃれさよりも生活に密着した「実用性」や「機能美」を追求したアイテムが多い印象です。ガーデニング用品に関しても、華美な装飾は少ないものの、使い勝手を考え抜かれた商品が並んでいます。
その中でも特筆すべきなのが、ペットボトルのキャップ部分に取り付けるタイプの「アタッチメント商品」の充実ぶりです。これは、じょうろのタンク部分を家庭のゴミ(空きペットボトル)で代用し、機能の要である「注ぎ口」だけを販売するという、非常に合理的でエコな商品です。
| 商品タイプ | 特徴・メリット | おすすめの使用シーン |
|---|---|---|
| とんがりキャップ | 2個入りで110円などコスパ最強 細い水流で狙った場所に給水できる 水量のコントロールが容易 | 室内の小さな観葉植物 多肉植物の根元へのピンポイント給水 水跳ねを避けたい場所 |
| シャワーキャップ | 柔らかなシャワー状に水が出る 土をえぐることなく優しく水やりが可能 広範囲に効率よく散水できる | ベランダのプランター菜園 種まき直後のデリケートな土壌 葉水(葉っぱへの水やり) |
これらの商品は、「見た目は気にしないから、とにかく安く、場所を取らず、機能的なじょうろが欲しい」というニーズに完璧に応えています。特にマンションのベランダなど、収納スペースが限られている環境では、大きなじょうろは邪魔になりがちです。使い終わったらキャップ部分だけをしまっておけるこのタイプは、ミニマリスト的な視点でも非常に優秀です。「ブリキ」という素材感には欠けますが、実利を最優先するならワッツのこのシリーズが最強の選択肢になるでしょう。
売り場の主流はプラスチック製
ここまで見てきて、「どうして100均には大きな金属製のじょうろが売っていないの?」と不思議に思う方もいるかもしれません。その答えは、非常にシンプルでシビアな「製造コストとサプライチェーン」の問題にあります。
ブリキ(スズメッキ鋼板)やトタン(亜鉛メッキ鋼板)といった金属を加工してじょうろを作る場合、金属板の切断、曲げ加工、そして水漏れを防ぐための溶接やシーリングといった複雑な工程が必要になります。これだけの手間と材料費をかけて、しかも日本まで輸送して110円で販売するというのは、現代の経済構造上、ほぼ不可能です。一方で、プラスチック(樹脂)製品は、金型さえあれば射出成形で大量かつ高速に生産が可能であり、材料費も安価に抑えられます。
なぜプラスチックが主流なの?
コスト面だけでなく、園芸用品としての機能面でもプラスチックには大きなメリットがあります。
- 軽量性:水を入れると重くなるじょうろにおいて、本体が軽いことは作業負担の軽減に直結します。
- 耐腐食性:金属のように錆びることがないため、手入れが簡単で長持ちします。
実際、プラスチック製品の環境配慮やリサイクル性については、業界団体なども積極的な情報発信を行っています(出典:日本プラスチック工業連盟)。このように、100円ショップの店頭にプラスチック製じょうろが溢れているのは、単なるコストダウンの結果だけでなく、使いやすさと供給の安定性を追求した合理的な帰結なのです。「本物のブリキ」への憧れは尽きませんが、日々の実用道具として割り切れば、100均のプラスチックじょうろは非常に優秀なパートナーだと言えます。
おしゃれな多肉植物の飾り方

もし、セリアなどで手に入れたミニチュアのブリキじょうろや、後述するリメイクで作ったアイテムをインテリアとして活用するなら、多肉植物との組み合わせが鉄板であり、最強の相性を見せてくれます。
多肉植物は、その肉厚な葉に水分を貯め込んでいるため、頻繁な水やりを必要としません。これはつまり、底穴のないミニチュアじょうろや、通気性の悪い金属製の容器でも、比較的容易に育てられることを意味します(もちろん、水やりの頻度には注意が必要ですが)。RoomClipやInstagramなどのSNSを覗いてみると、セリアの小さなブリキじょうろを「鉢カバー(ポット)」として使い、中にポリポットに入った多肉植物をすっぽりと収めている実例を数多く目にします。
具体的な飾り方のポイントとしては、以下のようなテクニックがあります。
- 寄せ植えで溢れ感を演出:じょうろの口から植物がこぼれ落ちるように、セダムなどの垂れ下がる品種を寄せ植えにする。
- 高低差をつける:ただ棚に置くだけでなく、木箱(これも100均ですのこをDIYしたものなど)の上に置いたり、麻紐で吊るしたりして空間に動きを出す。
- 異素材ミックス:ブリキの「金属」、植物の「緑」、そして「古材(木)」の3つを組み合わせることで、ナチュラルで深みのある空間が生まれます。
玄関のシューズボックスの上や、キッチンの窓辺など、ちょっとしたスペースにこのセットを置くだけで、一気にカフェのような「ジャンクガーデン」や「シャビーシック」な雰囲気が完成します。高価な雑貨を買わなくても、100均アイテムの組み合わせだけで十分に素敵な空間作りができるのも、このスタイルの魅力ですね。
ブリキじょうろを100均でリメイク

「100均に理想のブリキじょうろが売っていないなら、自分で作ってしまえばいい」。これが、私たちDIY愛好家が辿り着いた結論です。DIYといっても、溶接などの難しい技術は必要ありません。必要なのは、100均で手に入る塗料と、少しの遊び心だけ。ここでは、どこにでもあるプラスチック製品や空き缶を、まるで何十年も使い込んだフランスのアンティーク道具のように変身させる、魔法のようなリメイク術をご紹介します。
サビ塗装で本物の質感を再現
プラスチック製品を「本物の金属」に見せるための最大の鍵、それは「サビ(錆)」の表現に尽きます。ピカピカの新品状態よりも、あえて錆びて古びた感じを演出することで、プラスチック特有の安っぽさやテカリを完全に消し去ることができるのです。
このテクニックは一般的に「サビ塗装」や「サビ加工」と呼ばれ、プラモデルやジオラマ制作の世界では古くから使われてきましたが、今では100均DIYの定番テクニックとして定着しています。そして、この塗装で最も重要なのは、高価な筆を使うことではありません。むしろ、「キッチンスポンジ」を使うことが成功への近道なのです。
新品のスポンジを一口サイズにちぎり、ピンセットでつまみます。そこに少量の絵の具をつけ、一度紙の上で余分な塗料を落としてから(ここが重要!)、対象物にポンポンと軽く叩くように色を乗せていきます。筆で塗るとどうしても「塗りました」という筆跡が残ってしまいますが、スポンジで叩くことで、金属が腐食して表面がザラザラと浮き上がったような、ランダムで自然なテクスチャが生まれるのです。この「ザラザラ感」こそが、視覚的に「これは金属だ」と脳を錯覚させる重要な要素となります。
アクリル絵の具で簡単DIY
「専用の塗料が必要なんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、心配ご無用です。リメイクに使用する塗料も、すべて100均で揃えることができます。ダイソーやセリアの画材コーナーにある「アクリル絵の具」が、私たちの強い味方です。アクリル絵の具は、乾燥すると耐水性の樹脂膜を形成するため、水を使うじょうろのリメイクにはうってつけの素材なのです。
これからリメイクを始める方が、絶対に揃えておくべき「神カラー」をご紹介します。
サビ塗装に必須のカラーパレット
- ベース用:黒・銀(シルバー)
まず全体を塗るための色です。黒を下地にすると重厚感が、シルバーを下地にすると塗装が剥げた金属感が表現できます。 - サビ表現用:茶色・こげ茶
いわゆる「赤サビ」を表現するための色です。明るめの茶色と暗めの茶色の2色があると、より深みが出ます。 - 魔法の色:ローアンバー(セリア推奨)
これだけは指名買いしてください。セリアで売られている「ローアンバー」という色は、赤みと黒みのバランスが絶妙な「土気色」をしており、調色しなくてもチューブから出しただけでリアルな古サビの色になります。これがあるだけで仕上がりが格段にレベルアップします。
手順としては、まず全体をベース色(黒や濃いグレーなど)で塗りつぶします。完全に乾いたら、スポンジに茶色やローアンバーを取り、じょうろの「角」や「継ぎ目」、「底の周辺」など、実際に水が溜まって錆びやすそうな場所を中心に、ポンポンとサビ色を乗せていきます。全体にまんべんなく塗るのではなく、あえてムラを作るのがポイント。「ここはよく手が触れるから塗装が剥げているかな?」「ここは水が溜まるから激しく錆びているかな?」と想像しながら作業するのは、まるで図工の時間に戻ったようで本当に楽しいひとときですよ。
空き缶を使うリメ缶の作り方
.jpg)
じょうろそのもののリメイクではありませんが、同じテクニックを使った「リメ缶(リメイク缶)」作りも、ガーデニング好きの間では外せない楽しみの一つです。これは、料理に使ったトマト缶、ツナ缶、フルーツ缶などの「空き缶」を捨てずに再利用し、おしゃれなプランターに変身させるというものです。
リメ缶の最大のメリットは、ベース素材が最初から「金属(スチール)」であることです。プラスチックを金属に見せるのと違い、本物の金属に塗装をするわけですから、その質感や重厚感は圧倒的にリアルになります。さらに、叩いて凹ませたり、キリで穴を開けたりといった物理的なダメージ加工も思いのままです。
作り方は基本のサビ塗装と同じですが、じょうろ風にアレンジするなら、太めの針金(これも100均で買えます)を使って「取っ手」を取り付けるのがおすすめです。缶の口部分にキリで2箇所穴を開け、適当な長さに切って曲げた針金を通し、ペンチで固定します。たったこれだけで、ただの空き缶が「バケツ」や「手桶」のような可愛いガーデン雑貨に早変わりします。底に水抜き穴を開ければそのままプランターとして使えますし、穴を開けずに小物入れとして使っても素敵です。何より材料費がほぼ「0円」なので、失敗を恐れずにいろんな色や加工にチャレンジできるのが嬉しいですね。
失敗しないための下地処理
プラスチック製品に塗装をする際、多くの人が直面するトラブルが「塗った絵の具がすぐに剥がれてしまう」というものです。プラスチック、特にじょうろに使われるポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)は、表面がツルツルしていて接着剤や塗料を弾きやすい「難接着素材」と呼ばれています。そのまま絵の具を塗っても、爪で軽く引っ掻いただけでペリッと剥がれてしまい、せっかくの苦労が水の泡…なんてことになりかねません。
そこで、塗装の前に必ず行ってほしいのが、以下の「下地処理」という工程です。このひと手間を惜しまないことが、リメイク作品を長く愛用するための最大の秘訣です。
① ヤスリがけ(足付け)
まず、紙やすり(サンドペーパー)を使って、塗装したいプラスチックの表面全体をゴシゴシと擦ります。番手は#240〜#400くらいがおすすめです。表面のツヤがなくなり、細かな傷が無数につくことで、塗料がその傷に入り込み、物理的に食いつきが良くなります。これを「足付け」と呼びます。
② プライマーの塗布
ヤスリがけだけでは不安な場合は、「プライマー」と呼ばれる下地剤を使用します。これは素材と塗料の間の接着剤のような役割を果たします。ダイソーなどの100均でも「万能プライマー」などの名称でスプレーや液体のものが売られていますし、ホームセンターに行けば「ミッチャクロン」というプロも愛用する強力なプライマーが手に入ります。これを薄く一層塗って乾かすだけで、絵の具の定着力が劇的に向上し、少々の衝撃では剥がれない強固な塗膜を作ることができます。
よくある質問と耐久性について

最後に、100均リメイクじょうろについて、よくある疑問にお答えしておきたいと思います。
- 雨ざらしの庭に置いても大丈夫ですか?
-
基本的にアクリル絵の具は、乾燥すると耐水性になり水に溶けることはありません。しかし、長期間の雨風や強い紫外線に晒され続けると、徐々に色あせたり、塗装膜が劣化して剥がれてきたりすることは避けられません。
もし屋外で長期間使用したい場合は、塗装の最後の仕上げとして「トップコート」や「水性ニス」を塗ることを強くおすすめします。100均でも手に入る「つや消し(マット)」タイプのニスを上から塗ることで、塗装面を保護し、耐久性を飛躍的に高めることができます。つや消しタイプを選べば、アンティークな風合いを損なうこともありません。
とはいえ、年月とともに少しずつ塗装が剥げたり、缶が実際に錆びてきたりする変化も、ジャンクガーデンの醍醐味の一つです。「劣化」ではなく「味わい」として、その変化を楽しむくらいの気持ちでいるのが、DIYと長く付き合うコツかなと思います。
ブリキじょうろは100均で作れる
結論として、今のところ100円ショップの店頭に「実用的で大きな本物のブリキじょうろ」が並ぶ可能性は低いと言わざるを得ません。しかし、だからといって諦める必要は全くありません。私たちには、100均の豊富なアイテムを使って、「ないものを作る」という楽しみが残されています。
セリアで見つけた小さなブリキを飾るもよし、ワッツの機能的なアイテムで効率化を図るもよし、そしてダイソーのプラスチックじょうろを自分だけのアンティークギアにリメイクするもよし。100均という場所は、完成品を買う場所であると同時に、私たちの想像力を形にするための「素材庫」でもあります。
自分で手を加えて作った道具には、高級品を買うのとはまた違った、特別な愛着が湧くものです。そして、その「愛着のある道具」で植物に水をやる時間は、日々の暮らしを少しだけ豊かにしてくれます。ぜひ今度の週末は、お近くのセリアやダイソーを巡って、あなただけのじょうろ作りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
